ハイエース コマずらし トーションバー アッパーアーム アンカーアーム

ハイエースのコマずらしについて

 

最初自分はコマずらしは意味がないと思いました。

まずこれをニュートラルな考えに戻し、新たに色々なサイトなど参考に考えました。

これは自分の現時点での考えです。

 

①の疑問 

「フルタップ  プリロード と言うキーワード」

 

そもそも、トーションバーにプリロードがかけられるのか?

トーションバーを抜いてコマずらし

この時点でトーションバーには何の力もかかってませんよね?

そもそも構造が違うもので例えても出来るものと出来ないものがあります。

 

https://minkara.carview.co.jp/userid/538557/blog/20739220/

 

ここから引用

プリロードを掛けてもバネは硬くなりません。

ストロークを変えると 激変

だそうです。

今回のコマずらしにはストローク量の変化は含まれていません。

 

トーションバーにプリロードもかかっていないし、

プリロードがかかったとしてもバネは硬くならない。

 

②の疑問

「ローダウンするとなぜフロントがやわらかくなるのか」

 

ノーマル、ローダウン共に、トーションバーはアッパーアームの動きによって

トーションバーをひねり、テンションがかかりバネの役割をしますが、

アッパーアームの角度はローダウンするほど上に持ち上げられますよね。

仮にこのような角度が付いたとすると

 

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上向に垂直で力がかかったとした時

回転軸Mに対して同じ回転の力をかけようとした時、

45度の方は水平の時より力がいります。

これは、物体を回転させる力を力のモーメントといいます。

力のモーメントはこの動画を見れば理解できると思います。

 

https://www.youtube.com/watch?v=TflO2NZo0hg&list=PLiRy47VSZM60_XOUyUtfwSzvNGews46PM

 

力のモーメントを理解していただいたと思います。

 

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このように展開できます。 

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 これを想像してみてください。

長いアームのスパナと短いアームのスパナみたいですよね。

どっちが力がいらない=柔らかいかおわかりいただけると思います。

 

アッパーアームにはナックルが接続されていますが、

ノーマルとローダウンでは接続の角度が違います、

そのためトーションバーにかかる回転の力が違ってくるんです。

上の説明でアッパーアームが上がったら力が水平の時より力がいるとしたが、

それでは、アッパーアームがあっがったローダウンの方がより大きい力=硬くなる

となってしまい、矛盾してしまいます。

 

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上の図は玄武さんのサイトより引用しています

 

これを見比べてみると、アッパーアームとナックルの角度が、

ローダウン時の方が直角に近い角度で力がかかってることが分かります。

これでつじつまが合います。

ローダウン時はノーマル時よりアッパーアームを押し上げる力が小さくなる=やわらかくなると考えられる。

 

 

③の疑問

「トーションバーには何の力が働いているのか」

 

トーションバーは1本の丸い棒なのでどこにコマをどこにはめようが変わらない、この

考えは以前と変わらず。

一コマずらして締め上げても、純正位置のコマ位置から締め上げてもアンカーボルトの

残りの位置は違うが車高が同じならトーションバーにかかってる力は同じそれはなぜ

か?

トーションバーにはアッパーアームからの力しかかかっていません。

ほかの要素が加わるのであれば車高の高さが変わってしまいます。

力のモーメントからローダウン量が同じならアッパーアームの角度が同じ車重も同じ=力も同じとなるわけです。

 

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こんな形状のアンカー部が作れたとします。

アンカーアームは固定ですので上の図でも固定ですよね、コマずらししたとして何の変化が生まれます?

ここまででコマずらしは意味無いとなってしまいます。

 

ここで自分をリセットして考え直してみる。

コマずらしを実際やってみた人が変わった!と言っていることから

実際に変わったんでは?と思ってみたりして考えてみた。

 

④の疑問

「残る要素で変化が起こる可能性はないのか」

 

では違うところは?アンカーアームの角度ですよね、ここが実は重要じゃないかと考え

ています。

 

f:id:cross777s:20200608024340j:plainローダウン

f:id:cross777s:20200608024414p:plainノーマル




ノーマル車高の時はアンカーアームに対してアンカアームアジャスティングヘキサゴン

ボルト(アンカーボルト)の角度が直角に近いです。

トーションバーからの力がアンカーボルトに仮に100かかっていたとします、これにた

いして今までのローダウンした時のアンカーアームとアンカーボルトの角度は90度より

少なくなります。

これを上で書いた力のモーメントにあてはめると、100より大きな力がアンカーアームとアンカーボルトにかかってきます。

その時アンカーアーム側が固定と考えていたのですが、

実際車を走らせた時にトーションバーのひねりの角度はすごく小さいですよね?

小さくてもテンションの効き具合はシビアに伝わってくると思う。

そうなるとアンカーアームとアンカーボルトに100より大きな力が加わってアンカーア

ームのたわみ、そしてアンカーボルトに100以上の力が加わりなおかつアンカーボルト

は長くなっているので、アンカーボルトの伸びによってトーションバーにひねりを戻す

方向の力が働く(テンションがぬける)と考えた時、

コマずらしした時にはアンカーアームとアンカーボルトの角度が直角付近=純正の角度

=トーションバーにひねりを戻す方向の力が最小になるんじゃないか思った。

コマずらししてローダウン時によるアンカーアームの角度によってトーションバーは純

正の状態に近づくのではないか(アンカーアーム側に限り)

 

コマずらしの意味は、今の段階ではあるんじゃないかと思う。

コマずらし 意味ある無し だけではなくて、

答えがあっていてもそこに導かれる計算、誰もが納得できる説明

がなければ答えはいつまでたっても出ません。

アンカーボルトの考えはあくまで仮説です。

2020/06/19訂正

 

ここまで書いたことはあくまで自分なりに考えたものです。